志青塾では、集団授業を行っておりません。その最大の理由は、「熱中する仕組みがない」ことです。

■誰かの話をずっと聞いているのは苦痛

集団授業では普通、先生がずっと講義をするスタイルですよね。途中で問題を解く時間はあっても、基本的には「黙って話を聞いている」時間が大半ではないでしょうか。

一方的に、受け身の姿勢で、誰かの話を何十分も集中して聞くことはとても難しいと思います。普段の人間関係でも、自分の話だけをずっとし続ける人って避けられてしまいますよね。付いていけない話を延々と聞き続けるという学習の方法では、勉強ってつまらない・・と感じてしまうのは仕方がないと思います。

また、学習の進度が全く同じ生徒さんはいません。二人以上いれば、必要な学習はそれぞれ異なります。それが何十人に向けられたものであれば、果たして本当に一人一人に効果的な学習と言えるのでしょうか?

 

■自分の力で並べたくなるドミノを提示する

そのような取り組み方ではなく、志青塾の学習で意識していることは「倒したくなるドミノを見せてしまう」ということです。

どういうことかというと、例えば目の前に赤いドミノが3つあります。これを見つけたら、並べて倒してくなりませんか?3つなら自分にもできそうだし、きれいにパパパっと倒れた時は気持ちが良いですよね。これを、学習でも行います。

学習が進んでいる生徒さんでも、そうでない生徒さんでも、必ずそれぞれに合ったドミノがあります。ある人にとっては3個、ある人にとっては50個かもしれません。達成感を得られるレベルはそれぞれです。そのレベルを見極めて、「自分にもできそう、やってみたい」「できたらスッキリした」という経験を積み上げることが学習に熱中を生み出す仕組みだと考えています。

誰かに言われてやるのではなく、自分からやってみたいと感じられれば、もうどこまでも進んでいくことができます。こうした思考回路で取り組むことができれば、勉強にハマることができるんですね。

 

・「知る、理解する、覚える」の3ステップを意識する

学習を進める上で、知識がどのように身に付いていくのかを意識することはとても大切です。その生徒さんがどの段階の練習をしているのかによって、取り組むべき内容が違ってくるためです。

「知る」とは、文字通りそれがあるんだとただ知ることです。例えば、三角形の面積の公式がありますよ、などです。

「理解する」とは、その仕組を自分の頭で分かるようになることです。なぜその公式で面積が求められるのか、腑に落ちた状態にすることです。

そして、「覚える」とは、それを1ヶ月後でも、半年後でも再現できるようにすることです。定期的な復習が必要になります。

大切なのは、理解すると覚えるというステップです。ここに学習の価値があります。思うように学習が進まない、成績が伸びないと悩んでいる生徒さんに多いのは、理解して覚える、というステップに時間をかけていないことが原因です。「知ってはいたけど、テストでは自分ひとりでできなかった」というよくあるお悩みですね。

シンプルに言ってしまえば、これは単なる練習不足です。一度聞いただけで、それが使える知識にはなりません。大人でも税金の話を分かりやすく説明されたところで、一度聞いただけではすぐに忘れてしまいますよね。理解して覚えるためには、体が勝手に反応するようになるほどの練習時間が必要です。

集団授業では、最初のステップの「知る」ということに多くの時間を使います。説明したから、後は自分で練習しておいてね、というスタンスではないでしょうか。それでは新しいことを知っては忘れ、知っては忘れを繰り返して、無駄な時間を過ごすことになってしまいます。

 

■技術の進歩で理想の学習ができるようになった

集団授業が「知る」ことに時間を使っていたのは、一斉に同じ内容を扱えば効率が良かったからですね。「理解する」「覚える」ことをやろうとすると、生徒一人一人に先生が必要になります。これまでは、そうしたことは物理的に難しかったので仕方がない面もあると思います。

しかし、現在ではこれほどインターネットの環境が整い、端末も安く購入できるようになりました。志青塾では、パソコンやiPadで動画の教材を積極的に活用し、個別に最適な内容を学習することが可能です。知識を「知る」ことだけにはもはや意味はなく、その後の個別のフォローに価値があると考えています。

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志青塾で使用する学習ソフト

・天神

小学生~中学生の全科目に対応。各単元に短い説明(2分~7分程度)があり、それを使えばほぼ全員の生徒が学習を進めることが可能です。これまでの経験から、これが理解できないと話している生徒さんはいません。単元ごとに学習を進め、テストで理解度を確認することもできます。このテストを行えることが非常に重要です。複数の単元を進めたら「80点」を目指してテストを行います(100点ではなく80点が重要。100点を目指すと、その3倍くらいの時間が必要になり嫌になってしまう。高すぎるハードルは害になります)。この80点チャレンジをしている時は、本当に集中して学習しているのが伝わってきます。

・atama+

小学生~高校生のほとんどの科目に対応。動画の丁寧な説明があります。ただ、こちらの説明は少し長くなります(5分~15分程度)。複数の問題パターンがあり、それを繰り返し練習できます。一定の正解数を目指して学習することで、目標の設定がしやすいです。

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これらの教材に何度もチャレンジを繰り返すことで、理解し・覚えることができます。これは、一方的に話を聞くだけでは決して得られない学習になります。

「勉強をさせる」のではなく、「勉強をしたくなってもらう」ことを考えています。熱中する仕組みがあるか、これが大切です。

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